iwatch's blog

ロック好きの会社員。ここでは主に邦楽ロックのライブレポを書いています。

最高の孤独感

11/15
ハルカトミユキ
【有観客+生配信ライブ】ハルカトミユキ「最高の孤独感」
@日本橋三井ホール

去年の日本橋三井ホール公演以来、1年ぶりにハルカトミユキのライブに行ってきた!


9/15の「最愛の不要品」、10/15の「最高の不謹慎」という2つの生配信ライブに連なるライブ。


今回はソーシャルディスタンス等のコロナ対策をした上での有観客も含めた内容。


自分の席は真ん中あたりの右端。


席の間隔は前後左右1個半は空いてる感じ。
換気の影響か会場内は結構寒かった。


開演時間を少し過ぎたあたりでハルカとミユキの2人が登場。
サポートメンバーはなし。


ピアノの旋律の中、ハルカの詩が流れ始めた。


「1月 いつもと変わらない新年
冬眠から覚めたばかりの 寝ぼけた動物のような顔で
街はのっそりと動き始めた
重たい扉を開けて外に出ると 風が冷たく鼻を抜けていく 冬の匂い
今年もまた同じ道を辿り 同じ場所へ行き 同じ人に会う
それを幸せと呼ぶのか 退屈と呼ぶのか
明日も同じものを食べ 同じ電車に乗り 同じ事で笑う
そう 思っていた」


【Continue】

前回の同会場でのライブでラストを飾った新曲から開始。
前回のライブと地続きである事を感じさせる選曲。


"こんな調子でやってけるだろう"という希望を感じさせてくれる曲調だけど、1月より後に起きた事を考えると切なく感じた。。


二人は下手側の近い距離で向かい合わせ。
自分のいる上手側からはハルカの後ろ姿しか見えない。


ハルカは黒や秋っぽいオレンジの縦じまが入った服で、インスタにも載せてた染めたばかりの明るめな茶髪がいい感じに似合ってた。


【扉の向こうで】

前の曲と同じく前回の日本橋三井ホール公演で新曲として披露した曲を演奏。


どちらの曲も今年リリースされたEP『最愛の不要品』に収録された。
新曲を披露しても音源化されない曲が多いから、音源化されて良かった。


演奏が終わるとハルカの詩が流れた。


「3月 人のいない桜並木 いつか こんな3月があった気がする
去年と同じテレビを観ても 去年と同じ人がいない
それでもわたしたちは 何かから離れるのが怖い 独りが怖い
体の何処かが壊れていくのを感じながら すし詰めの電車の中で
未だに動けないまま考えている
マスクの向こう側であなたがどんな顔をしているかわからない
いつからか あなたの心がわからなくなった
近くなるほど わからない」


去年と同じテレビに去年と同じ人がいない、というのはコロナで亡くなった芸能人を指してるのだろうか。。


ドライアイス

ハルカがミユキから少し離れて正面を向くロケーションに。


"ただ生きていて
こんな世界に今更期待などしない"


とても悲壮感のある曲で好きになるのに時間がかかったけど、今ではこの悲壮感がとても良いなと感じる。


【未成年】

インディーズの頃のレア曲を演奏。
すごく久しぶりに聴いた。


【シアノタイプ】

大好きな曲。


"もうちょっとだけ、近くにいたいのは僕のわがまま
でも、できるなら君を好きな僕を許して"


“ああ 本当はずっと先を期待してしまうけど
ああ 言わないでおくから今はただ笑って"


わかるよ、その気持ち。。。


【Pain】

レア曲。


“ねえ僕にはもう
忘れたいこと
忘れたいことがあるよ"


忘れたいことあるけど、今はもう日々の生活を蝕むほどではなくなってるなと、ぼんやり感じながら聴いていた。


【Vanilla】

この曲からミユキはしばらくグランドピアノを演奏。


狂ってしまえたら楽なのに、狂えない。
そんな苦しみを書いた曲。


自分も昔は狂っちまえたら楽なのになって思ってた事あるけど、今は狂えなくて良かったと思ってる。


本当に狂ったらそれこそ人生詰んでしまうから。


「5月 空っぽになった街を 透明な魚が泳いでいる
一つ一つ積み上げてきた積み木が
ガラガラと崩れ落ちるのを眺めることしか出来ないまま
人々は立ち尽くした
声と表情を奪われた私たちは 幼い子どものように震えながら
今にも消えてしまいそうな蝋燭の火を守っていた
迷いの中でお守りのように 不要品を抱き締めていた」


この詩があるから自然と自分の中で今年を振り返っていた。


ハルカが更にミユキから離れてステージ中央あたりに移動。


【最愛の不要品】

最新EPのタイトル曲。
avengers in sci-fiのメンバー木幡太郎と稲見喜彦のユニットであるThe Departmentがアレンジを担当。


コロナ禍で音楽やあらゆる芸術が苦境に立たされ、不要品扱いされてきた。
それを逆手に取ったタイトル。


音楽は確かに万人に必要じゃないけど、必要な人にとってはやっぱりかけがえのないもの、不要品なんかじゃないんだと自分は思ってる。


【二十歳の僕らは澄みきっていた】

昨年リリースされたベストに新曲として収録された曲。
初めて聴いた時から大好き!!


ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロのストリングストリオが加わって、特に間奏の、いつもはキーボードのソロの部分の演奏が良かった!


ニュートンの林檎】

巨大な権力の前での無力感、権力の横暴さを書いた曲。
定番曲だけど、改めて歌詞を噛み締めて聴くと良い曲だなって思った。


【奇跡を祈ることはもうしない】

すごく久しぶりに聴いた!


“奇跡を祈ることはもうしない"


すごく強い曲だと思う。
本当ハルカトミユキは良い曲・歌詞が多すぎだ。。


この曲が終わるとストリングス隊が一旦離脱。


【everyday】 

『最愛の不要品』から。
静かなハルカの歌い出しの部分がとても好き。


“本当はもう頑張る理由など
大してあるわけじゃない かもしれないけど
今もどこかで諦めていない 正直な僕がいる"


素敵な歌詞だと思う🥺


【17才】

ハルカがハンドマイクで歌唱。
ハルカトミユキで1番有名な曲。


もっとアニメやテレビや映画でハルカトミユキの曲使ってほしい。
もっと多くの人の心に必ず響く音楽だとずっと思ってる。


「9月 この星の青さが戻ってきたように
私たちは皆 独りぼっちだった
広くなった視界に猛暑の後の風が吹き抜ける
生まれた時から 一人一つずつ持っていたはずの指定席を
私たちは遂に取り返し ゼロに戻った魂と見つめあっている
初めて出会った日のことを覚えているだろうか
離れた場所でやっと あなたの心の形が見えた気がした
私たちは皆 独りぼっちだった」


詩が流れている間にハルカはミユキから更に更に離れて上手側に。


【君はまだ知らない】

この曲をやるとは思わなかった!
大好きだけど全くライブでやらないから、今回聴けた曲で1番嬉しかった!


"笑えるくらい
悪いことしてみたい。"


病んでる時って自分もこういうこと思ったりするから、リアリティあって好きな歌詞。
でも、こういうこと思う人は悪いことする事はまずない善人だ。


“永遠に思えてる
残酷な日々すべて
ああ いつ終わるの?"


このコロナ禍の状況にピッタリな歌詞。。
本当にもう早く終わってくれ。。


ミユキはこの曲で楽器をキーボードにチェンジ。


【種を蒔く人】

トリオからチェロのみ参加。
ハルカは座ってバンドマイクで歌唱。
ミユキ、再びグランドピアノにチェンジ。
この曲から最後までグランドピアノでの演奏になった。


最初のサビでハルカが歌えなくなって少し不安になったけど、すぐに持ち直したから良かった。


すごく感情が込められた歌唱だった…!


【夜明けの月】

壮大で感動的な名曲を連続で…!
すごく良い!!


ハルカは引き続きハンドマイクで想いを込めて歌唱。


"太陽になれないそんな僕だけど
君の足元を照らす月になろう
さみしい夜とんで行くよ
君がもう独りで泣かないように"


(T-T)


間奏の"ラララララーラ♪"がとても好き😌


ヴァイオリン、ヴィオラも加わり、トリオになって曲を彩った✨


【世界】

曲が始まると自然に手拍子が起きた😊
とても爽やかで希望を感じさせてくれる大好きな曲😌


いつものライブなら"パッパッパッパーララー"の部分の合唱があるけど、合唱は禁じられてるからどうするのかと思ってたら…


ハルカ
「心の中で歌ってください!」


その手があったか!


会場のみんなの心の歌声、ハルカに確かに届いたみたいで良かった😊


【SFみたいだ】

『最愛の不要品』から。
切なさと爽やかさが同居したような曲。


"もしも全部ダメになったって
いいじゃないと笑ってよ
僕らはハナから何も持ってなかったじゃないか"


勇気づけられる歌詞😌
これから大好きな曲になるかも!


曲が終わると今回初めてのMCに。


ハルカ
「ストリングスのメンバーを紹介します。
チェロ、伊藤修平。」


👏👏👏


ハルカが伊藤さんに耳打ちで何かを話しかけ、伊藤さんも耳打ちで答えてた。


何だろうと思ってたけど、アーカイブ映像見たらハルカが恥ずかしそうに笑ってるから、もしかしたら他のメンバーの名前をド忘れして教えてもらってたのかもしれないw


ハルカ
ヴィオラ、角谷奈緒子。」


👏👏👏


ハルカ
「ヴァイオリン、須原杏。」


👏👏👏


ハルカ
「3人にもう一度大きな拍手をお願いします。」


👏👏👏👏👏


紹介が終わるとストリングスの3人はステージを後にしていった。
曲を素晴らしく彩ってくれて感謝😌


ハルカ
「ありがとうございます。

(深々とお辞儀)

2月以来、約9ヶ月ぶりの有観客ライブです。
色んな壁があったと思いますが、今日こうして会場に足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。

そして、会場じゃなく、どこか違う場所でライブを観てくださっている皆さん、本当にありがとうございます。

みんな、元気でしたか?」


拍手で応じるオーディエンス😊


ハルカ
「たぶん元気じゃなかった人も沢山いると思うんですけど、でも今日こうして、私たちも含めてですけど、こうやってライブができて、こうやって直接とか画面を通してとかライブを観てもらえる、皆さんがこうやって目の前にいてくれている、元気でいてくれているっていうのがすごく嬉しいです。

(ミユキに)えー、どうですか?9ヶ月ぶりの有観客ですけど。」


ミユキ
「やっぱり人がいるって、それがライブですよね、やっぱり。
やっぱりこっちの方がいいなって思いました。
すごい…あの、もちろん配信で観てくれている人も嬉しいけど、やっぱり生でやるって、声も出せないし、拍手だけだったりするけど、でも、表情、ちゃんと何かマスクの中の表情見えた気がするし、本当に今日こうやって迎えられて嬉しかったです。
ありがとうございます。」


ハルカ
「何で今日、"最高の孤独感"というライブタイトルにしたかというと、人に会えない期間とか、自由にライブに行けないっていう期間に、もしもすごく孤独を感じてしまっている人がいたとしたら、それを何とか肯定したいなと思って、そういうタイトルにしました。

誰にも話せないとか、誰とも会えないとか、思っていたとおりに物事が進まないとか、どんどんどんどん心が荒んでいって、何もかも嫌だみたいになってしまった時に、こそ、歌が助けてあげてほしかったっていうか、そういうものであってほしかったので、なんか、もちろんライブをやって、100%みんなで盛り上がったりとか、歌ったり声出したりして、っていう瞬間もすごくすごく欲しいんですけど、欲しいし、皆さんもそういうフラストレーションみたいのがあるのもメチャメチャ伝わってくるんですけど、でもなんか、音楽はそうやってみんなで一つになろうって事も出来るけど、一人にもしてくれるし、一人でいる事も許してくれるものだと思うので、なんか、そういう孤独を、うーん…いい意味で肯定出来たら良いなと思って、今日はこういうタイトルにしました。

えー、まぁすごくね、不思議な空気で、元々わたしたちがやってたライブも割と静かだったりとか、そんなに、わーわー…何だろう暴れ回ったりとか、する感じではないですけど、そういう意味ではそんなに空気感は変わってないかもしれないけど、やっぱり不思議な緊張感が多分わたしたちからも伝わって、皆さんも緊張してどういう風に観たら良いだろうみたいな感じにはなってたかもしれないですけど、でもそんな気持ちで今日のライブを作りました。

(ミユキに)えー…良いんですよ、何か喋っても。せっかくなんだから笑。」


ミユキ
「うふふ笑
いやぁ、でも、こうね、何だろ…こう、コール…なんか声でやり取りは出来ないけど、さっき拍手で…拍手でやり取り出来るんだーって思って、元気でしたかーって言ったらみんな拍手して、ああ元気だったんだなって思って、元気じゃなかった人はいるんですか?
拍手で答えるんですよ笑。


ハルカ・会場
「笑。」


拍手特になく。


ミユキ
「意外とみんな元気だった😊」


ハルカ
「元気だったのかな😊」


ミユキ
「私もこの9ヶ月間の中で、寂しいなとか、本当に一人取り残された気持ちが、そういう時もあったりもして、でも配信ライブが2回あったおかげで、生きてる意味あるんだなぁとか、やってること、やる意味あるんだなぁってすごい思えて、今日またこうやって本当にちゃんと皆さんの前でやったら更に元気がもらえたので、このままずっとやってこれそうだなと思いました。」


👏👏👏


ハルカ
「人との距離が離れて、初めてわかったこととか、より見えるようになったこともきっと、あるんじゃないかなって思ってるんですけど、私もライブをしばらくしなかったり、なんだろ、それこそ本当に『最愛の不要品』というEPをね、『最愛の不要品』という名前を付けた通り、不要不急みたいな事を言われてたりとか、した時に、なんかこう、した時にじゃないや、それを経て、それでもなんかこんな状況でも、必要としてくれている人がたくさんいるんだなぁとか、音楽にも出来ることが、全然無力じゃなくて出来ることがあるのかもしれないみたいな事を皆さんから教えてもらいました。
これは本当改めて教えてもらいました。
なのですごく嬉しいなって思いました。
ありがとうございます。」


😊👏👏👏


ハルカ
「あ〜本当どんな気持ちなんだろうね、わかんないですねぇ…マスクしてて、声出せないって、すごいこう…コミュニケーションって大事だったんだなって思いますよね、表情とか、なんだろう、ね!わかります?
ふふ笑。あ〜わかんない苦笑。わかんないよ苦笑。」


ミユキや会場も巻き込んで不思議な雰囲気にw


ハルカ
「うん、まぁ、そんなこんなで、今日の為に、今日の為にというか、EPを、配信限定で出してたEPを今回CDにしまして、今回のライブのチケットと一緒に販売しまして、もう買ってくださった方もいると思うんですが、それに一枚別でCDを付けました。
それは新曲のデモをせっかくなので、また違う曲を付けたいなと思って新曲の、アレンジとかあんまりしてない状態ですけど、それを入れました。
なので、その曲をやりたいと思います。

その名の通り、最高の孤独という曲です。」


【最高の孤独】

派手さはないけど、疲れた心に寄り添ってくれる優しさを感じた😌
ギターのコードの感じも良い✨
早速音源化してくれて感謝😌


ハルカ
「あ、そうそう何でこんなに(ミユキとの)距離が離れているかというと、わかるかもしれないんですけど、距離が離れたり、人と近くで接することが出来ないっていうことは、本当はマイナスばっかりじゃなくて、良いこともあるんじゃないかなと思って、それを表現できないかなと思って今日こういうちょっと特殊なステージにしました。
あのー、まぁ、わかるか。いいか!笑
そう、いや、おかしいよなぁって思って。
どう考えてもこの距離は笑。
すごい不思議な感じになってますけど、なので皆さんも私たちも、もちろん今、会場じゃなくて、画面越しに観てくれている方も、マスク越しでも画面越しでも、歌とか音楽とか声はちゃんと届くから、それを今日は受け取ってもらえたら嬉しいなと思って一生懸命歌いました。
えー、こんな感じかな!」


ミユキ
「うん!」


ハルカ
「あと1曲だけ…あ、違う違う違う。
告知があって、9月から、9月15、10月15、11月15と3ヶ月連続でライブをしてきたんですけれども、来年とか、この先まだ色々とどうなるかわからない状況があるけれども、皆さんと会える約束みたいなものをしておきたいなと思って、この15日毎月やってきたものは、来月から12月からも出来る限り何らかの形で続けていきたいなと思ってます!」


やった😆👏👏👏


ハルカ
「ちょっと、ライブがあったり、トークがあったり、配信と、またお客さんを少し出来れば入れたいと思ってます。
なので、15日、15日にかけて"一期一会"ということで、会える時に会いたいなということで、また来月からもこうして何かしら観てもらえたらと思います。

さっき新曲をやりましたが、もう一曲、更にその先に続く曲が作りたくて、それを作りました。
なので、最後はもう一曲新曲をやりたいと思います。

"Re:"という曲です。」


【Re:】

"アールイー"と言っていたので、この表記と予想。


楽器はミユキのグランドピアノのみ。
ハルカはハンドマイクで時折りステージを移動しながら歌唱。


穏やかなAメロBメロからサビで一気に想いが爆発する感じが良かった!


歌詞も希望を感じさせてくれる内容だったし、是非音源化してほしい!


ハルカ
「どうもありがとうございました。

(深々とお辞儀)

ありがとう、また会いましょう。元気で!」


ミユキはお辞儀して、ハルカは手を振ってステージから去っていった。


この一年を振り返るコンセプトの構成といい、セトリといい、とても素晴らしいライブだった!


来月もまたライブやってほしい!


セトリ

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扉の向こうで
ドライアイス
未成年
シアノタイプ
Pain
Vanilla
最愛の不要品
二十歳の僕らは澄みきっていた
ニュートンの林檎
奇跡を祈ることはもうしない
everyday
17才
君はまだ知らない
種を蒔く人
夜明けの月
世界
SFみたいだ
最高の孤独(新曲)
Re:(新曲)